就業規則の作成や給与計算、助成金相談なら広島県福山市のありき社会保険労務士事務所にお任せください。

電話:084-966-3319(平日 9:00~18:00)

メールからのお問い合わせ

  1. ありき社会保険労務士事務所HOME > 
  2. News > 
  3. 退職所得控除の「重複排除ルール」が変わります ~令和8年1月から適用、iDeCo・DC受給と退職金の受取順序に要注意~

News

退職所得控除の「重複排除ルール」が変わります ~令和8年1月から適用、iDeCo・DC受給と退職金の受取順序に要注意~

[ニュース] 2026.10.16

はじめに

従業員や役員の退職金にかかる所得税には「退職所得控除」という大きな控除枠があり、長く勤めた人ほど税負担が軽くなる仕組みになっています。近年は、企業型DC(確定拠出年金)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の老齢一時金を60歳前後で受け取った後、数年してから会社の退職金を受け取るという「複数回受給」のケースが増えてきました。こうした受給パターンについて、令和8年1月1日以降に支払われる退職金から、退職所得控除の計算ルールが変わります。中小企業の人事労務担当者様にも、年末調整や退職金規程の見直しに関わる重要な改正ですので、今回はその内容を整理します。

改正の内容:「4年以内」が「9年以内」に延長

退職所得控除は、勤続年数(1年未満は1年に切り上げ)に応じて「20年以下は年40万円、20年超の部分は年70万円」で計算されます。ただし、過去にDCやiDeCoの老齢一時金を受け取っている場合、その期間と会社の退職金の勤続年数が重複していると控除額が重複計算されてしまうため、一定期間内の受給については重複する年数分を控除から除外する「調整」が行われています。

改正前は、退職金を受け取る年の前年以前「4年以内」にDC・iDeCoの一時金を受け取っていた場合のみこの調整対象でしたが、改正後は前年以前「9年以内」に拡大されます。つまり、これまで調整対象外だった5~9年前の受給についても、今後は重複部分が控除から除外されるようになります。会社の退職金を受け取る順序が後になるケースほど影響が大きく、結果として課税対象額が増える可能性があります。

源泉徴収票の提出範囲も拡大

これに合わせて、退職所得の源泉徴収票・特別徴収票についても、令和8年1月1日以降は役員だけでなく、全ての退職者について税務署等への提出が義務化されます。提出の要否は退職日ではなく支払日を基準に判断する点にも注意が必要です(記載事項の見直しも予定されています)。

中小企業が今から確認すべきこと

中小企業では、オーナー経営者や役員の退職プランとして「60歳でiDeCoの一時金を受け取り、数年後に会社から役員退職金を受け取る」という設計も少なくありません。このようなケースでは、受給の順序やタイミングによって税負担が変わってくるため、退職金規程や役員退職慰労金の支払時期について、顧問の税理士とも連携しながら見直しておくことをお勧めします。また、従業員からDC・iDeCoの受給歴についてあらかじめヒアリングし、退職金支払い時の源泉徴収事務に反映できる体制を整えておくことも大切です。

おわりに

今回の改正は税務上の取扱いが中心ですが、退職金規程の設計や従業員への説明など、人事労務の実務にも密接に関わるものです。退職金制度の見直しやご不明な点がございましたら、お気軽に弊所までご連絡ください。

ニュース一覧にもどる

おすすめコンテンツ

無料書式集
ありき事務所ブログ
facebook
PAGE TOP
Copyright (C) ありき社会保険労務士事務所 All rights reserved.
顧問先様向け専用ページ