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外国人労働者の職場定着を支援する助成金が見直しへ~「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」、中小企業が知っておきたいポイント~
[ニュース] 2026.10.08
はじめに
人手不足が続く中、外国人労働者を採用する中小企業が増えています。採用した後に重要になるのが「職場に定着してもらうこと」です。せっかく採用した人材が早期に離職してしまうと、採用コストや教育コストが無駄になるだけでなく、現場の負担も大きくなります。
厚生労働省は、外国人労働者の職場定着を後押しするための助成金「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」について、より多くの事業主が活用しやすくなるよう制度の見直しを進めています。2026年(令和8年)10月中に関係省令が公布・施行される見通しで、外国人労働者を雇用している、またはこれから雇用を検討している中小企業にとっては見逃せない動きです。本稿では、現行制度の概要と見直しの方向性、今から準備しておきたいポイントを解説します。
助成金の概要(対象・支給額)
この助成金は、外国人労働者を雇用する事業主が、言語や生活習慣の違いといった外国人特有の事情に配慮した就労環境を整備し、職場への定着に取り組む場合に活用できるものです。
対象となるのは、雇用保険の適用事業所で外国人労働者を雇用し、外国人雇用状況の届出(ハローワークへの届出)を適正に行っている事業主です。あらかじめ「就労環境整備計画」を都道府県労働局に提出して認定を受け、計画に基づいて措置を導入・実施する必要があります。
支給額は、取り組む措置1つにつき定額20万円で、事業主単位の上限は80万円です。雇用労務責任者の選任や就業規則等の多言語化といった必須の取り組みに加え、相談体制の整備や社内マニュアルの多言語化などの選択メニューから1つ以上を実施することが条件になります。なお、措置実施後6か月間の外国人労働者の離職率が15%以下であることも支給の要件とされています。
今回の見直しの方向性
厚生労働省は2026年(令和8年)夏に「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案」を公表し、意見募集(パブリックコメント、締切は同年9月13日)を実施しました。見直しの目的として示されているのは、「より多くの事業主に就労環境整備の取り組みを広げ、外国人労働者の職場定着を一層進める」ことです。
※ 本稿作成時点(2026年10月7日)では、支給額や算定方法といった具体的な改正内容の全容は公表資料では明らかになっていません。公布・施行は10月中が見込まれていますので、今後の正式な発表を待って詳細を確認する必要があります。
外国人労働者の受け入れをめぐっては、2027年4月に予定されている技能実習制度の廃止・育成就労制度への移行など、関連する制度全体が大きく動いている時期でもあります。今回の助成金見直しも、こうした外国人雇用をめぐる一連の政策の流れの一部として捉えると理解しやすいでしょう。
中小企業が今から準備すべきこと
第一に、現在外国人労働者を雇用している企業は、外国人雇用状況の届出が適切に行われているかを確認しておきましょう。届出に不備があると、助成金の対象外となる可能性があります。
第二に、就業規則等の多言語化や相談体制の整備など、助成金の必須・選択メニューに関わる取り組みの現状を点検しておくことをお勧めします。見直し後の制度でどの措置が対象になるかが明確になった時点で、速やかに計画を申請できるよう準備しておくと、活用のチャンスを逃しません。
第三に、外国人労働者の離職率15%以下という要件を踏まえ、日頃からのコミュニケーションや相談対応の仕組みづくりにも力を入れておきたいところです。助成金の有無にかかわらず、こうした取り組みは人材の定着そのものにつながります。
まとめ
人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、2026年10月に見直しが行われる見通しです。具体的な支給額や要件の詳細が判明した際には、速やかに情報提供いたします。外国人労働者の採用・定着に関するご相談、助成金の活用、就業規則の多言語化などでお困りの際は、弊所までご連絡ください。







