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10月は中小企業退職金共済制度(中退共)「加入促進強化月間」
[ニュース] 2026.09.24
~国の助成を活用した退職金制度の整備を~
1.毎年10月は「加入促進強化月間」です
厚生労働省は、毎年10月を中小企業退職金共済制度(以下「中退共」)の「加入促進強化月間」と定め、制度の周知・加入促進に取り組んでいます。令和8年6月末時点で、全国約55万の中小企業がこの制度に加入しており、中小企業における退職金準備の代表的な選択肢のひとつとなっています。退職金制度の整備は、採用競争力や従業員の定着率にも関わるテーマです。この機会に、自社の退職金制度について見直しを検討されてはいかがでしょうか。
2.中退共とはどのような制度か
中退共は、単独では退職金制度を持つことが難しい中小企業のために設けられた、国(独立行政法人勤労者退職金共済機構)が運営する退職金共済制度です。事業主が毎月一定額の掛金を金融機関を通じて納付し、従業員が退職した際には、機構から従業員本人へ直接退職金が支払われる仕組みになっています。企業が自前で退職金の積立を管理する必要がなく、事務負担が軽い点が特徴です。また、納付した掛金は全額を損金(法人の場合)または必要経費(個人事業主の場合)に算入できるため、税制上のメリットもあります。
3.加入できる企業の目安
中退共に加入できるのは、常時雇用する従業員数または資本金・出資金額が、業種ごとに定められた基準のいずれかを満たす中小企業です。一般業種(製造業・建設業等)は従業員300人以下または資本金3億円以下、卸売業は従業員100人以下または資本金1億円以下、サービス業は従業員100人以下または資本金5,000万円以下、小売業は従業員50人以下または資本金5,000万円以下が目安となります。自社が対象に該当するかご不明な場合は、弊所にお問い合わせください。
4.加入すると受けられる国の助成
中退共の大きな特徴のひとつが、国による掛金助成です。新規に加入する事業主に対しては、掛金月額の2分の1(従業員ごとに上限5,000円)が、加入後4か月目から1年間にわたって助成されます。パートタイマー等の短時間労働者については、掛金月額に応じて月額300円~500円の上乗せ助成も用意されています。また、既に加入している従業員の掛金月額を増額する場合(増額前の掛金が月額18,000円以下の場合に限る)も、増額分の3分の1が増額月から1年間助成されます。これらの助成により、企業の実質的な負担を抑えながら退職金制度を整備できる点が、中退共の大きなメリットといえます。
5.中小企業にとってのメリットと実務上の留意点
中退共は掛金月額を5,000円から30,000円の範囲で従業員ごとに選択でき、掛金は損金・必要経費として算入できるため、資金繰りへの影響を抑えながら退職金制度を導入しやすい制度です。一方で、いったん加入すると、原則として任意に脱退できない点や、懲戒解雇等の場合でも退職金の減額には所定の手続きが必要な点など、運用上の留意点もあります。また、既に自社で退職金規程や社内積立を行っている場合は、中退共への移行に伴う規程の見直しが必要になることもあります。導入にあたっては、就業規則・退職金規程との整合性を事前に確認しておくことが重要です。
6.まとめ
退職金制度は、従業員の長期的な安心につながると同時に、採用力の強化にも寄与する重要な人事施策です。10月の「加入促進強化月間」を機に、中退共の活用や自社の退職金制度の見直しについて検討されてはいかがでしょうか。加入手続きや助成金の活用方法、既存制度からの移行など、具体的な進め方についてご不明な点がございましたら、ぜひ弊所までご連絡ください。







