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2027年4月施行「育成就労制度」とは?
[ニュース] 2026.09.17
中小企業が今から備えるべき実務対応
はじめに
外国人材を受け入れている、あるいはこれから受け入れを検討している中小企業にとって見逃せない制度変更が進んでいます。長年続いてきた「技能実習制度」が廃止され、2027年4月1日から新しい「育成就労制度」がスタートします。制度の趣旨が大きく変わるため、監理団体や登録支援機関に任せきりにせず、事業主自身が制度の方向性を理解しておくことが重要です。今回は、育成就労制度の概要と、施行までに中小企業が準備しておきたいポイントを整理します。
育成就労制度とは
これまでの技能実習制度は、開発途上国への「国際貢献」を目的として設計されていました。しかし実態としては人手不足を補う労働力として機能している側面が強く、低賃金労働や失踪といった問題が指摘されてきました。新設される育成就労制度は、この建前と実態のズレを是正し、「国内における人材育成と人材確保の両立」を正面から目的に据える点が最大の特徴です。育成就労で一定期間就労した外国人材は、より専門性の高い「特定技能1号」へとステップアップしていく道筋が明確化されます。
技能実習制度との主な違い
実務上、特に押さえておきたい違いは次の2点です。第一に、目的が「国際貢献」から「人材育成・確保」へと転換されること。第二に、これまで原則として認められていなかった転籍(受入企業の変更)が、一定の条件のもとで柔軟化されることです。転籍が可能になることで、労働者にとっては待遇改善を求めやすくなる一方、受入企業にとっては「選ばれる職場づくり」がこれまで以上に重要になります。賃金水準や労働環境の見直しが、外国人材の定着に直結する時代になるといえるでしょう。
施行までのスケジュール
制度の根拠となる改正入管法は2024年6月に公布済みで、2025年3月には基本方針・運用方針が閣議決定されました。2025年9月には分野別の受入要件などを定める関係省令・告示が公布されています。2026年からは監理支援機関(現行の監理団体に相当)の許可・認定に向けた事前申請の受付が本格化する見込みで、2027年4月1日の制度施行を迎える流れです。なお、施行後も既存の技能実習生が一斉に切り替わるわけではなく、3年程度の移行期間の中で個別に対応していくことになる見通しです。
中小企業が今から準備すべきこと
第一に、現在受け入れている技能実習の状況(人数・職種・在留期限)を棚卸しし、監理団体・支援機関との役割分担を確認しておきましょう。第二に、就業規則や雇用契約書のひな型を、育成就労制度の要件(技能水準・日本語能力要件など)を見据えて点検すること。第三に、転籍リスクを踏まえた処遇・労働環境の見直しです。賃金だけでなく、寮の環境や相談体制の整備なども、今後は定着率を左右する重要な要素になります。制度の詳細は分野ごとの運用方針で今後さらに具体化されるため、継続的な情報収集も欠かせません。
まとめ
育成就労制度への移行は、単なる名称変更ではなく、外国人材受け入れの考え方そのものを見直す機会でもあります。施行はまだ先ですが、就業規則の整備や処遇の見直しには一定の準備期間が必要です。自社の状況を踏まえた対応について、ご不明な点がございましたら、お早めに弊所までご相談ください。







